Pythonの実行方法は3つ、使い分けを押さえよう
本格的にコードを書き始める前に、Pythonを実行できる「場所」が3つあることを知っておくと話が早いです。それぞれ得意な場面が違っていて、この違いがあいまいなまま進むと、初日でつまずく原因になりがちです。
選択肢は次の3つです。
- 対話シェル(REPL) — 1行入力するたびにその場で実行してくれるライブなプロンプト。
.pyファイルを保存してターミナルから実行する方法 — ちょっと込み入ったコードなら、これが基本形。- エディタの「実行」ボタン — VS CodeやPyCharmなどで作業しているときに、2番目の方法をワンクリックで済ませるショートカット。
順番に見ていって、最後にどれをいつ使うかを整理します。
対話シェル(ちょっと試すのに最適)
ターミナルを開いて、次のように入力します。
python3
>>> というプロンプトが表示されたら、そこに入力した行はその場ですぐ実行されます。ワンライナーを試したり、関数の挙動をサッと確認したり、ファイルを作るまでもない小さな式を検証したりするのにぴったりです。
>>> 2 + 2
4
>>> name = "Ada"
>>> f"Hello, {name}"
'Hello, Ada'
終わりにしたいときは exit() と入力するか、Ctrl-D を押せばOKです。
対話シェルはあくまでラクガキ帳のようなもの。試しながら動きを確かめるにはとても便利ですが、書いた内容は一切保存されません。ウィンドウを閉じたらすべて消えてしまいます。そこで、コードを残しておきたいと思った時点で、ファイルに書く方式へ移行するわけです。
保存した .py ファイルを実行する
実際のPythonコードの99%は、この方法 — つまりファイルに書いてターミナルから実行する形で動いています。手順はいつも同じです。
- 拡張子が
.pyのテキストファイルを作る。名前は何でもOKで、hello.pyあたりが無難です。 - その中にPythonのコードを書く。
- そのファイルがあるフォルダで ターミナルを開く。
python3 hello.pyを実行する。
以下が最小構成のスクリプトです。hello.py という名前で保存してください:
ターミナルで次のように実行します。
python3 hello.py
3 行の出力が表示されるはずです。これで終わりです。どんなチュートリアルも、本番デプロイも、cron ジョブも、データパイプラインも、結局は「.py ファイルを実行する」という作業のバリエーションに過ぎません。
このコマンドについて、知っておくと役立つポイントをいくつか挙げておきます。
python3はインタープリタです。Windows では単にpythonと書くのが一般的です。hello.pyはカレントディレクトリからの相対パスです。違うフォルダにいるとNo such file or directoryと怒られるので、pwd(macOS/Linux)やcd(Windows)で現在地を確認し、正しい場所に移動してください。- Python はファイルを上から下まで一度だけ実行し、終わったら終了します。裏で何かが動き続けることはありません。
エディタから Python ファイルを実行する
ファイルが数行を超える規模になってくると、エディタを使ったほうが断然ラクです。よく使われる選択肢は次の 2 つです。
- VS Code + 公式 Python 拡張機能。画面端の Run ボタンをクリックするか、F5 キーを押すだけです。
- PyCharm。独自の Run 構成(Run Configuration)の仕組みを持っています。
どちらも、裏側でやっていることはさきほど手作業でやったのと同じ、つまり python3 your_file.py を呼んでいるだけです。エディタ内に埋め込まれたターミナルでそれを実行しているにすぎません。魔法はありません。何かおかしい挙動をしたときは、いつでも自分でターミナルからファイルを実行する方法に戻れます。
ひとつ身につけておきたい習慣があります。エディタの Run ボタンを使うときも、表示されているコマンドに目を通しておくことです。たとえば /opt/homebrew/bin/python3.12 hello.py と出ていれば、どの Python インタープリタが使われたのかが一目でわかります。pip install は通るのに import でライブラリが見つからない——こうしたインタープリタ周りのやっかいなトラブルは、1 台のマシンに複数の Python が入っていることがほぼ原因です。
スクリプトに入力を渡す
スクリプトは必ずしも一発実行で終わるものばかりではありません。実行中にユーザーから入力を受け取りたい場面もよくあります。一番シンプルなやり方は input() を使う方法です。
実際のターミナルでこれを実行すると、何かを入力して Enter キーを押すまで待機状態になります。ちなみに上のスニペットはこのブラウザ上でもそのまま動かせます。埋め込みのランタイムが入力待ちもうまく処理してくれるので安心してください。
スクリプトが終わらないとき
たいていのスクリプトは一度実行されたら終了します。ただし、Web サーバーや、新しいファイルがフォルダに追加されるのを監視し続けるボットのように、ずっと動き続けるものもあります。うっかり無限ループを書いてしまってターミナルが固まったように見えるときは、たいていこれです。スクリプトがまだ回り続けているだけ。そんなときは Ctrl-C で止めましょう。動かなくなったものを強制的にリセットする、お決まりのキーコンビです。
道具は決めたら、あとは気にしない
このドキュメントの以降の内容は、スニペットを実行できることを前提に進めていきます。方法は、ファイルに貼り付けて python3 file.py で実行するもよし、ページに埋め込まれているエディタを使うもよし。どのツールを使うかは自由で、エンジニア人生のなかでも何度か変わっていくものです。まずはシンプルに始めましょう。テキストエディタとターミナルだけでも、これから数週間を過ごすには十分すぎる環境です。
次は、Python が本当に気にしているルール——インデント、改行、そして他のすべてを理解する前に押さえておきたい最小限の文法について見ていきます。
よくある質問
Pythonスクリプトはどうやって実行しますか?
まず .py という拡張子でコードを保存し、そのファイルがあるフォルダでターミナルを開いて python3 your_file.py と打つだけです。Pythonが上から順に1行ずつ実行し、print で出力した内容がそのまま表示されます。
ターミナルでPythonを動かすには?
ファイル名をつけずに python3(Windowsなら python)と打つと、対話シェル(REPL)が立ち上がります。入力した1行がその場で実行されるモードです。python3 file.py のようにファイル名を指定すれば、保存済みのスクリプトをまとめて実行できます。
PythonにIDEは必須ですか?
いいえ、必須ではありません。入門段階ならターミナルだけで十分こなせます。VS CodeやPyCharmなどのエディタは、プロジェクトが1ファイルを超えて大きくなってきたときに便利になるもので、最初から用意する必要はありません。