分配法則
a(b + c) = ab + ac はふつう、規則として示されてから繰り返し練習させられます。一度見てしまえば覚えやすくなります。これは絵だからです。長方形をひとつ、二つに切る絵です。
最終更新
名前を教わらないまま分配法則を使ったことは、まず間違いなくあります。7 × 23 を 聞かれたら、たいていの人は 7 × 20 = 140、次に 7 × 3 = 21 と計算して足し、161 に たどりつきます。これが 7(20 + 3) = 7*20 + 7*3 — 規則を計算に使った 姿です。
代数では同じ仕事を文字に対してします。かっこをそもそも外せる理由がこれです。な ぜ成り立つのかを見てみましょう。
長方形を切っても面積は変わりません。それが分配法則のすべてです。
一つの長方形を切ったもの
スライダーを a = 3、b = 4、c = 2 に合わせて、形を見てください。
長方形全体は高さ 3、幅 4 + 2 = 6 ですから、面積は 3(4 + 2) = 18 で す。縦の切れ目がそれを 3 × 4 の部分と 3 × 2 の部分に分け、面積はそれぞれ 3*4 = 12 と 3*2 = 6。そして 12 + 6 は 18 です。
これで証明はすべてです。長方形を切っても面積は変わらないので、一つのままの 式と二つに分けた式は、数が何であっても等しくなければなりません。三つのスライダー を全部動かしてみてください。二つの合計が食い違うことはありません。
一般に書けば a(b + c) = a*b + a*c です。
辺のラベルは見ておく価値があります。どの数が何をしているかを言っているからで す。a はかっこの外にあり、両方の部分にかかります。どちらの部分も高さが a だからです。かっこの中にあるものは、ほかの何にもかかりません。
負の場合、ここで足をすくわれる
では c を 0 より下げてください。
二つめの長方形は色を変え、一つめの内側に入り込みます。幅が負であることは、その 部分が取り去られるという意味だからです。a = 3、b = 4、c = -2 のとき合計は 3(4 - 2) = 6。そして二つの部分は 3*4 = 12 と、 マイナス 3*2 = 6。十二から六を引くわけです。
つまりマイナスの符号は二つめの項に移ります。
a(b - c) = a*b - a*c
これが用心しておくべき間違いです。-2(x + 3) を -2x + 6 と書くのは誤りで、-2 は両方の項にかかり、 -2x - 6 になります。迷ったら数を入れてください。x = 1 のとき元の式 は -2(1 + 3) = -8 で、-8 になるのは -2x - 6 だけです。
これを使って解く
かっこを外すことが目的そのものであることはまずありません。文字を一つだけにする ための一歩です。解く作業の中に置いてみます。
注目に値します。上の道筋はかっこをまったく展開していません。27 が 3 で割り切れる ので、先に両辺を割るほうが速かったからです。展開は道具であって義務ではありませ ん。3x + 12 = 27 まで展開しても、同じ x = 5 に長い道で たどりつくだけです。
逆向きに読む
a*b + a*c = a(b + c) を右から左に読めば、因数分解になります。 すべての項に共通の因数を見つけて前に出す作業です。6x + 9 は 3(2x + 3) になります。二つの項がどちらも 3 で割れるからです。
同じ絵を反対側から見ているだけです。長方形を切る代わりに、二つの長方形が同じ高 さで、くっつけられることに気づいているのです。
一問やってみる
これはわざとマイナスを外側に置いています。-1 になったなら、マイナスの符号が 3 に 届いていません。
よくある質問
- 分配法則とは何ですか。
- 和にかけることは、それぞれの部分にかけてから足すことと同じ結果になる、という法則です。a(b + c) = ab + ac。代数でかっこを外せるのはこれのおかげで、7 × 23 を暗算で 7 × 20 足す 7 × 3 として計算できるのも同じ理由です。
- なぜ a(b + c) = ab + ac が成り立つのですか。
- 両辺が同じ長方形の面積だからです。高さ a、幅 (b + c) の長方形の面積は a(b + c) です。それを縦の線で幅 b の部分と幅 c の部分に切ると、二つの面積は ab と ac になります。図形を切っても図形の量は変わらないので、二つの式は等しくならざるを得ません。
- マイナスの符号があるとどうなりますか。
- 符号はかっこの中のすべての項に移ります。ですから -2(x + 3) は -2x + 6 ではなく -2x - 6 です。両方の項が -2 とかけ算されます。かっこでいちばん多い間違いなので、数を入れてみたらどうなるかを毎回確かめる価値があります。
- 展開と因数分解の違いは何ですか。
- 同じ事実を逆向きに使っているだけです。展開は a(b + c) から ab + ac へ進み、かっこを外します。因数分解は ab + ac から a(b + c) へ戻り、かっこをつけます。規則を逆向きに読めることが、因数分解を可能にしているのです。
- FOIL は分配法則ですか。
- はい。FOIL は分配法則を二回使ったものです。(x + 2)(x + 3) を展開するには、一つめのかっこ全体を二つめに分配し、それぞれの部分の中でもう一度分配します。FOIL は出てくる四つの積を覚えるための手がかりで、別の規則ではありません。だからこそ、かっこの中が三項になると使えなくなり、分配のほうは使い続けられるのです。
次は自分の手で、本気で
他人の計算を読むことと、自分で解けることは別です。Coddy の数学コースは一手ごとに正しさを確認するボードで進めるので、今の実力がはっきり分かります。
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