分数のかけ算
分数のかけ算は4つの計算の中でいちばん簡単なのに、いちばん分かりにくいものとして教えられます。規則に理由が付いてこないからです。理由は、2方向に切った正方形です。
最終更新
分数の組にできる4つの計算のうち、かけ算はずっと簡単です。分子をかけ、分母をかけ、 終わり。通分もなし、逆にするのもなし、並べ替えもなし。
そこで、ほとんどのページが飛ばす疑問が出てきます。分数のたし算は分母がそろうことを 要求します。かけ算はなぜ要求しないのでしょう。
2つの切り分けは向きが違うので、そろえる必要がまったくありません。だから掛け算に共通分母はいらないのです。答えは重なった部分です。
答えは重なった部分
正方形は1つの全体です。1つめの分数はそれを列に切っていくつかを塗り、2つめは 行に切っていくつかを塗ります。濃く塗られた長方形が2つの塗りが重なった場所で、 その長方形が答えです。
3/4 と 2/3 では、正方形は4列3行に切られ、小さなマスが12個できます。重なりは3列 x 2行 を覆うので6マス。12のうち6:
3/4 * 2/3 = (3*2)/(4*3) = 6/12 = 1/2
上の2つの数がかけ算されたのは、重なりが横にこれだけ、縦にこれだけのマス数だから です。下の2つがかけ算されたのは、正方形全体が合計これだけのマスに切られたからです。 ほかのことは起こりえません。
そして通分の疑問はここで自分から答えを出します。2つの切れ目は違う向きに走るので、 そろえる必要が一度もありません。 たし算が同じ大きさの区画を要求するのは区画を一緒に 数えるからで、ここでは何も一緒に数えていません。部分の部分を取っているだけです。
それは「~の」という言葉
かけ算の記号を~のと読むと、分数のかけ算は覚えるものではなくなります。
- 半分の半分は4分の1 — 1/2 * 1/2 = 1/4
- 4分の3の3分の2は2分の1 — 2/3 * 3/4 = 1/2
- 60の3分の1は20 — 1/3 * 60 = 20
「30人のクラスの5分の3」のような文章題が、もっと複雑な何かではなくかけ算になる理由も これです。
ひとつ引っかかる点があります。1より小さい分数をかけると小さくなります。その一部を 取っているからです。3/4 * 8 = 6 で、6は8より小さい。これは間違いではなく、 「4分の3の」が意味することそのものです。
整数と帯分数
整数は下に1がある分数で、そう書けば同じ規則が使えます。
4/5 * 10 = 4/5 * 10/1 = 40/5 = 8
帯分数はまず仮分数にしなければなりません。整数部分と分数部分を別々にかけて正しい答えに なる方法はないからです。2 + 1/2 は 5/2 なので
5/2 * 2/3 = 10/6 = 5/3
2と2をかけ、次に半分と3分の1をかけたくなったら、2 1/2 かける 2 1/2 で試してください。 正直な答えは 6 1/4 で、近道は 4 1/4 を出します。
先に約分すれば数は小さいまま
積全体が1つの分数なので、かける前にどの分子とどの分母を約分してもかまいません。 3/4 * 8/9 を見てください。
- 3と9は3を共通に持ち、1と3が残る
- 4と8は4を共通に持ち、1と2が残る
残るのは 1/1 * 2/3 = 2/3 — 正しい答えで、72を一度も書いていません。先に かけると 24/36 になり、もう少し手を動かせば同じ 2/3 に なります。早めの約分は別の方法ではなく、計算が少ないだけです。
やってみよう
10/12 になったなら、量は正しく形が違うだけです。約分してください。通分をしたなら、 その手順はたし算のもので、このページはここで省ける理由の説明そのものです。
よくある質問
- 分数はどうやってかけますか?
- 分子どうし、分母どうしをかけて、最後に約分します。だから 3/4 x 2/3 = 6/12、つまり 1/2 です。通分の手順も、逆にする操作もありません。それはたし算とわり算のものです。
- かけ算にはなぜ通分がいらないのですか?
- 2つの分数が全体を違う向きに切っているからです。たし算は区画を一緒に数えるために同じ大きさであることを要求しますが、かけ算は分数の分数を取るので、一方の切れ目がもう一方を横切り、そろえる必要がまったくありません。上の正方形では、一方が列を、もう一方が行を切っています。
- 分数のかけ算は本当は何を意味しますか?
- 「~の」という意味です。半分の半分は4分の1で、1/2 x 1/2 = 1/4 はまさにそれを言っています。かけ算の記号を「~の」と読むと、文章題のほとんどが当たり前の計算になります。3/4 の3分の2は 2/3 x 3/4 です。
- 分数に整数をかけるには?
- 整数を1の上に書いて、あとは同じです。4/5 x 10 は 4/5 x 10/1 = 40/5 = 8 になります。答えが大きくなったことに注目してください。1より大きい数をかけると必ず大きくなり、1より小さい分数をかけると必ず小さくなります。
- かける前に約分してもいいですか?
- はい、そのほうがふつう楽です。積全体が1つの分数なので、かける前ならどの分子とどの分母を約分してもかまいません。3/4 x 8/9 では3と9が3を、4と8が4を共通に持つので、1/1 x 2/3 = 2/3 が残り、大きな数を一度も書かずに済みます。
自分の数で試してみますか?
分数 計算ツール 計算ツールを開く